認知症母の相手をする父に贈りたい「マンガでわかる!認知症の人がみている世界3」

「認知症の人がみている世界」って
シリーズで出てるけど
この3巻は1巻とはどう違うの?

第1巻では
「家族やケアする人が見ている世界」と
「認知症の人が見ている世界」が
見開きで対比して描かれていました。

今回ご紹介する第3巻では
「先回りケアをしない場合」と
「先回りケアをした場合」が
見開きで対比して描かれています。

では実際に
どんなことがわかるのか、
この記事でご紹介します。

目次

先回りケアとは

「先回りケア」と言うと

先回りと言うことは予防?

と思いますが
そうではありません。

この本でいう先回りケアとは

「周囲の人が
 認知症の症状を正しく理解し
 それを踏まえて
 対応を適切に行う」

と言うことです。

家族が認知症になっても
最初、周囲ははなかなか
認知症だと理解できない。

まさかうちの親(or夫or妻)が、、
と信じたくない気持ちも
あるかもしれませんね

ただ認知症でないと思うと
それは
ただ迷惑な人。

そうやって迷惑な人ととらえ
周りが怒るなどの対応をすると
認知症はますます進んでしまう。

なので、

周囲が認知症の症状を正しく理解し
適切な対応を取りましょう

と言うのがこの本の狙いです。

この本の特徴

進行状況のステージに応じた対応がわかる

この本では
次のステージに分けて
描かれています。

  • 発症前・軽度認知障害
  • 初期の認知症
  • 中期の認知症
  • 後期に差しかかった認知症
  • 終末期

この本を見て
うちの親はこういう症状だから、
今はこのステージなんだな、
と言うのもわかります。

ちなみにうちの母は
「発症前・軽度認知障害」から
「初期の認知症」の間あたり

先回りケアをした場合・しない場合の、認知症の人の気持ちの違いがわかる

この本では
見開きで左右それぞれに
「先回りケアをしない場合」と
「先回りケアをした場合」が
見開きで対比して描かれています。

先回りケアしない場合
認知症の方がマイナス感情を
抱えてしまう

それに対し
先回りケアをした場合
認知症の方は幸せで穏やかな
感情を持ちます

認知症の方の気持ちは
対応の仕方で
こんなにも変わるんだな
とよくわかります。

具体的な対策例が複数提示されている

例えばガスの消し忘れ

先回りケアしない事例では
こんなことが起きます

先回りケアしない事例

ガスを消し忘れたお母さんを叱る
→叱られたお母さんはガスを使っていたことをそもそも覚えていない
→「私は消し忘れるはずがない」と言って家族と揉める。

一方先回りケアでは
こんな対応をします。

先回りケア

ガスを使わせないようにガス台のところに「故障中」と張り紙を張る。
→認知症の人はガスを使わないので、家族の揉め事がなくなる

これなら
火事の危険も
揉め事も減りますね

マンガではこんな感じで
事例を紹介しつつ
詳細な解説では
・IHを導入する
・安全センサー付きのコンロにする
 火災報知器をつけるなどして
 リスクを減らす
などそれ以外の対策も
挙げています

マンガなので読みやすい

この本は
マンガでの事例が多いので
ささっと読めます。

マンガ部分に目を通すだけなら
30分くらいで読めます。

まずはさっとマンガ部分だけ読んで
特に読みたい箇所はじっくり解説文も読む
と言う読み方もおすすめです

また、
文章ばかりの本は
読んでもあまり頭に残らず、
いざその事象が起きた時に
対応できない、と言うことが
よくあります。

が、この本では
マンガで描かれているため
困ったシーンや対応方法が
頭に残りやすい。

いざその事象が起きた時に
該当する事例の箇所に
さっと目を通して
対応することもできます。

この本を読むとこんなことができるようになる

適切な対応をすることで症状進行の抑止になる

先にご紹介したように
この本には
認知症の人に対する
適切な対応が載っています。

その対応をとることにより
認知症の人のストレスが減り
結果、症状進行を
遅らせることも可能
です。

最後まで家族でがんばらなくていいんだよ、と言う気持ちになる

「終末期」の章では
先回りケアとして

「認知症終盤の段階に進む前に
 介護施設に入所する」

ことを挙げています

介護を頑張りすぎると
やがて家族を憎むようになり
時には虐待に至ってしまう

そして
家族もあとあと後悔してしまう。

こんな状況になる前に
家族を憎むまで頑張りすぎない

それも大切な先回り
なのだと書かれています。

特に頑張りすぎる人には
この言葉は
助けになるのではないでしょうか。

「終末期」の接し方もわかる

終末期と言うと

縁起でもない!
と怒られそう。

でも親が高齢になったら
覚悟しておく必要は
あると思います。

この本では一番最後に
「終末期の先回りケア」
が描かれています。

最後、
家族のことが認識できなくなっても
介護施設に入っても
家族ができることが書いてあります。

家族のことを家族と分からなくなっても
できることはある!

最後まで寄り添い
笑顔で見送る

そんな最後を迎えるためにも
この本はおすすめです。

認知症の母にイライラしてしまう父に読んでほしい本

今回は
老父婦を事例として話が
たくさん載っていました。

そして
「先回りしないケア」の事例は
我が家の父母のやりとりに
よく見られるものでした。

この本を読み終わって
まず思ったのは

もう1冊買って
父にも渡そう

でした。

父がこの本を読んで
少しでも先回りケアを
心がけてくれることを
期待します。

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この記事を書いた人

アラカンのシングルマザー。
現在、高校生と大学生の娘たちと3人暮らしです。

父母は遠方(自宅から電車で2時間弱のところ)にて2人暮らし。
母は現在、軽度の認知症と手足の痺れにより介護認定で要支援1。
父はしっかりしてるけど、認知症気配がちらほら。

心配性ゆえ、親の介護と自分の老後に備えて打てる手は打とうと日々模索してます。

自分自身の老後不安を少しでも解消すべく、資産形成のためにアラカン目前でファイナンシャルプランナー資格も取得しました。

趣味は投資・節約・読書・ジョギング。

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